内分泌・糖尿病内科

肥満症に対する内科的治療

当科では、原発性肥満と二次性肥満(特に内分泌性肥満、遺伝性肥満、視床下部性肥満、薬物による肥満など)を鑑別し、肥満症に対して体重減量を目指した内科的治療を行っています。

当院の人員体制

当科では、肥満症に対して多職種連携のもと内科的治療に取り組んでいます。
肥満症治療の基本となる、食事療法・運動療法・行動療法を行いながら、総合的に薬物療法を含めた治療方針を決定します。当科での肥満症治療をご希望される方は、当科の初診外来(月・水・金)をご検討ください。

ウゴービ®皮下注の最適使用推進ガイドラインによる処方要件(一部抜粋)

近年、2型糖尿病治療薬として使用されていたGLP-1受容体作動薬において、血糖マネジメントのみならず体重への影響が期待されるようになりました。
そのような中で、国内では約30年ぶりの肥満症治療薬として、2024年2月にGLP-1受容体作動薬のセマグルチド(ウゴービ®皮下注)が発売されました。そこで、当院では保険診療に基づいて本剤の適応を判断いたします。
 (参考:GLP-1受容体作動薬およびGIP/GLP-1受容体作動薬の適応外使用に関する日本糖尿病学会の見解

また、適正使用の観点から、本剤の処方には最適使用推進ガイドラインの遵守が必要となりますので、下記の要件が満たされる場合に当院受診をご検討ください。

  • 当院において、処方前に6ヶ月以上の食事療法・運動療法が必要です。(紹介後すぐには処方できません)
  • 投与継続中(最大68週)は2ヶ月に1回以上の栄養指導が必要ですので、当院へ継続通院いただくことになります。
  • 高血圧症、脂質異常症、2型糖尿病のいずれかに対して薬物療法が行われていて、さらに以下のいずれかの条件を満たす場合に処方可能となります。
    1. BMIが27kg/㎡以上であり、2つ以上の肥満に関連する健康障害※を有する。
    2. BMIが35kg/㎡以上
      ※肥満に関連する健康障害
      1. 耐糖能障害(2型糖尿病・耐糖能異常など)
      2. 脂質異常症
      3. 高血圧
      4. 高尿酸血症・痛風
      5. 冠動脈疾患
      6. 脳梗塞
      7. 非アルコール性脂肪性肝疾患
      8. 月経異常・不妊
      9. 閉塞性睡眠時無呼吸症候群・肥満低換気症候群
      10. 運動器疾患
      11. 肥満関連腎臓
  • 最適使用推進ガイドライン(厚生労働省)より抜粋しましたので、詳細はこちらよりご確認ください。
  • 肥満症の適応がない薬剤は、肥満症治療薬として処方することはできません。
  • ウゴービ®皮下注を使用できるように薬剤採用申請中です(2024年4月25日現在)。
  • 新薬のため2024年11月末までは2週間ごとの通院が必要であることにご留意ください。
  • チーム医療を行いながら処方するシステムが必要なため、院内体制を構築中です。
  • 院内体制が整い次第、当科ホームページでご案内いたします。
  • 最適使用推進ガイドラインを遵守した治療スケジュールのイメージ(案)。

治療評価項目:体重、血糖、血圧、脂質等を確認して、肥満症に関連する健康障害を評価する。

栄養指導項目:高血圧、脂質異常症又は2型糖尿病並びに肥満症に関する最新の診療ガイドライン等を参考に、適切な食事療法・運動療法に係る治療計画を作成し、継続的に指導を行う。

*詳細については院内体制が整い次第、当科ホームページでご案内いたします。
お問い合わせ
内分泌・糖尿病内科外来
電話番号
092-801-1011 (代表)