診療科

腫瘍・血液(腫瘍・血液・感染症内科)

診療科紹介

ごあいさつ

診療部長 髙松 泰 Yasushi Takamatsu

当科は、腫瘍・血液ならびに感染症の2つの専門領域の診療と研究、教育を行っています。

腫瘍・血液グループは、白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫を中心とした血液疾患の診断・治療、および乳腺外科・放射線科と連携して乳がんの治療に力を入れています。また肉腫、胚細胞腫瘍、原発不明がんなど希少がんの薬物療法も行っています。

がんに対して薬物療法を行うと様々な感染症に罹患する危険がありますが、感染症グループと協力して感染症の予防・治療に努めています。がんの治療は、がんを縮小・消失させることだけではなく、がんに伴う症状ならびにがん患者さんが抱える精神的、社会的な悩みを緩和することが目的です。看護師や薬剤師、栄養士、リハビリ技師、ソーシャルワーカーなど多職種と協力して、がんとともに過ごす毎日が少しでも快適になるようサポートしています。

がんに対する新しい治療薬や支持療法薬が次々に登場していますが、まだ満足できるものではありません。より良い治療法の開発を目指して、全国規模の多施設共同臨床試験および新薬の治験を行っています。また血液・腫瘍疾患の病態解析、抗がん薬の薬物動態など診断と治療に役立つ研究を行っています。

大学病院には、次世代を担う医師の育成という役割があります。日本人の3人に1人はがんで死亡しますが、がんの治療を専門とする医師は少数です。医学生や研修医にがんの診断や治療、緩和医療について教育し、がん治療の専門医ならびにがん診療に長けた在宅医を育てることを目指しています。

特徴・特色

平成19年5月に腫瘍センター(現 がんセンター)が開設され、当科はその多くの部門と連携しながら診療しています。

一般外来と共に腫瘍・血液の専門外来を月曜日から金曜日に開き、医師、薬剤師、看護師と共にチーム医療を行っています。問題のある患者さんについては他診療科や薬剤師、看護師と合同カンファレンス(キャンサーボード)で議論を行い、多方面からの意見を参考に診療内容の向上を図っています。

また、地域医療におけるニ-ズに応えるとともに、世界の研究動向を視野に入れた診療・研究をめざしています。

医療に関する統計データ

(各年4月〜翌年3月に実施された件数)

入院患者数 2018年度 2019年度 2020年度 2021年度 2022年度 2023年度
総数 366 365 355 381 386 436
血液疾患 261 261 229 273 272 312
悪性リンパ腫 171 143 132 161 167 178
成人T細胞白血病/リンパ腫 23 23 12 7 4 7
多発性骨髄腫 31 24 28 30 38 57
急性白血病 15 26 29 54 34 38
骨髄異形成症候群 3 8 9 9 7 10
自己免疫性血小板減少性紫斑病 5 4 6 8 5 8
その他 13 20 13 4 17 14
固形腫瘍 81 81 117 91 107 123
消化器癌 22 22 10 11 3 1
乳癌 33 52 58 49 69 85
肺癌 4 0 0 2 10 5
原発不明癌 1 3 4 1 2 3
肉腫 2 12 32 12 20 22
その他 19 10 13 16 3 7
感染症 19 13 9 4 7 1
その他 5 5 0 13 0 0

専門外来

がん / 血液疾患 / HTLV-1キャリア

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