診療科

形成外科・美容外科

診療科紹介

ごあいさつ

診療部長 髙木 誠司 Satoshi Takagi

眼科や心臓外科や乳腺外科などと違って、「形成外科」という言葉には特定の部位や臓器名が含まれていません。ですので、形成外科という名前は知っていても、どんな病気を治すのかよく分からない、という方も多いと思います。

形成外科は、「身体に生じた組織の異常や変形、欠損、あるいは整容的な不満足に対して、あらゆる手法や特殊な技術を駆使し、機能のみならず形態的にもより正常に、より美しくすることによって、みなさまの生活の質 "Quality of Life" の向上に貢献する、外科系の専門領域である」と定義されます。もう少し平たく言いますと、「生まれつき・けが・他科による手術などの理由を問わず、皮膚をはじめとしてとにかく外から見える異常や変形や悩みに対して、多くは「手術」という手段で治療にあたっている科」です。

福岡大学病院に「形成外科」という診療科ができて約20年になります。その間に、初め2名だった医師も今では15名近い数になり、手術を中心とする治療数も約6倍まで増えました。そして周辺地域を見回しても、「形成外科」という診療科を掲げる総合病院も福岡都市圏にずいぶんと増えました。われわれはそれらの中において「形成外科の最後の砦」との気概と志をもって治療に取り組んでいます。

福岡大学病院形成外科で治療を受けた方々が、その仕上がりに満足し、笑顔で再び社会生活に復帰してゆく姿を見ることが、形成外科を専門とするわたしたちの最高の喜びです。

特徴・特色

私たちは、小児形成外科、乳がん術後の乳房再建、顔面神経麻痺、抗加齢医療(眼瞼下垂)に特に力を入れています。

小児形成外科

口唇口蓋裂:福岡歯科大学矯正歯科と連携し、出生後早期からの術前顎・外鼻矯正に取り組んでいます。耳鼻科や小児科や言語聴覚士などの協力を仰ぎながら、成長終了までしっかりとフォローしていきます。

頭蓋縫合早期癒合症

少しでも低侵襲な治療を目指し、早期診断と早期治療(縫合部骨切除+頭蓋ヘルメットによる形状誘導)に取り組んでいます。診断年齢がやや高い場合には、一期的もしくは骨延長を用いた頭蓋形成術を施行します。

胸郭変形(漏斗胸・鳩胸)

ナス法による治療を行っています。成人例に対しては、術後の疼痛軽減と形態改善を目的とした工夫を加えています

その他にも、顔面や手足の先天異常、各種のあざ・血管腫、臍ヘルニアなど、幅広く診療しています。

乳房再建術

院内・外の乳腺外科と連携して、自家組織および人工乳房(シリコンブレストインプラント)を用いた乳房再建の両者に取り組んでいます。それぞれに一長一短がある再建法ですので、それを広く説明したうえで、患者さんと相談しながら再建方法を決定するようにしています。自家組織移植による乳房再建では、遊離皮弁(遊離腹直筋皮弁または下腹部穿通枝皮弁とも呼ばれます)での再建を中心に行っています。現在では乳輪乳頭の再建まで含めて健康保険が適用されます。乳癌になったからといって、乳房のふくらみを失う悲しみまで背負う必要はありません。

顔面神経麻痺

社会生活・他者とのコミュニケーションの場において顔の表情はとても大切なものです。顔面神経麻痺による表情の喪失はQOLの相当な低下を招きます。そのような考えのもと、少しでも元の顔を取り戻してあげるべく、多種多様な治療法を取り入れています。手術だけではありません。リハビリやボトックスという薬剤の注射なども選択肢です。少しでもいい結果を得るためには、顔面神経麻痺に対する急性期治療がひと段落したらなるべく早くに形成外科を受診して頂くことが重要です。

抗加齢医療(眼瞼下垂)

まぶたの重たさや視野の狭さを伴う眼瞼下垂に対して手術加療を行っています。眼瞼下垂症の治療は、単に視機能の改善だけでなく、頭痛や肩こりの改善や顔貌・見た目の改善につながることもあります。

医療に関する統計データ

形成外科手術件数(2019-2021)
形成外科手術件数(2018〜2020)

関連リンク